監督コラム 〜桜美林大学戦を終えて〜 2025年5月29日
今季初となるホームグラウンドでのオープン戦。
迎えたのは秋季リーグ戦序盤で対戦予定の桜美林大学。
日々練習をする見慣れたフィールドでありながら、溢れんばかりの観客席と秋の対戦を視野に入れる両チームの牽制感が程よい緊張感を醸し出す。
やはり試合は特別だ。
試合開始直前のサイドラインで矢満田主将がチームに向けて口を開いた。
「勝敗や点差に関係なく、試合が終了するまで全員が全力を出し切ろう!」
これまでの試合で「勝利」「勝つ」というコントロールが難しい“結果”にフォーカスした言葉を発信していた矢満田主将だったが、今回の試合ではコントロールできる“過程”にフォーカスした言葉を選んだ。
昨シーズンでの負傷により春季シーズンの出場が難しい状況ながら、多くのチームメイトからの支持により主将の指名を受けた矢満田主将。
プレーで牽引できないもどかしさを抱えながらも、何かが変化したのであろう幾分か表情は明るい。
迎えたキックオフ。
主将の言葉に呼応するように多くの選手の伸び伸びとしたプレーが光った。
私の中ではこの“伸び伸びとした”というのが重要だ。
所謂「プレースピード」が速いという状態であり、これがプレーの結果に極めて大きな影響を与える。
コンタクトが許され、かつ戦術対戦術という側面を持つアメリカンフットボールにおいて、足が速いというのはプレースピードを構成する一部でしかない。
戦術の理解はもちろんのこと、相手戦術の想定、その上での瞬間的な判断とそれに適した動作が相まってプレースピードは生まれる。
だから練習なのだ。
プレースピードは試合で急に生み出せるものではなく、幾度もの想定や判断、動作するための訓練でしか得ることができない。
試合では練習の成果がそのまま現れる。
つまり今週はこれまでより良い準備や良い練習ができたということだ。
そしてそのことは、他でもない部員自身が感じとっているはずだ。
「それで良い」と、フットボール先生ならそう褒めてくれるだろう。
大切なのは確実に前進することだ。
たとえ上手くいかなくとも、それを知ることに価値がある。
今週は更に良い練習ができるはずだ。
それが今回の試合の意義であり成果だ。
そして、この積み重ねこそが「自由と進歩」という無制限の成長そのものなのである。
-付記- アメフト系ポッドキャスト、「週刊鎧球」にてこの法政フットボールのアプリが話題にあがった。
外部から具体的な評価をもらえること。
これも学生スタッフの逞しい成長の証、見事なTDと言えるだろう。
次節は6/1(日)13:30- 法政グラウンドに明治大学を迎えます。
引き続き温かいご声援をお願い申し上げます。

